Rare Disease Day レアディジーズデイ 世界希少・難治性疾患の日

公認開催
 

Rare Disease Day 2016 in KOCHI(高知)


〜RDD2016 in KOCHIは盛会にて終了いたしました。ご来場いただきました皆様、誠に有難うございました。〜


企画名:

RDD2016 in Kochi

開催報告:

【実施プログラム】

▶患者の声

・中内孝一さん(カネミ油症二次被害者)

・R.Tさん(網膜色素変性症患者)

・A.Iさん(膠原病患者)

▶医師の声

・吉川清志先生(高知医療センター院長)

▶ゴスペルフラ公演(土佐教会有志の皆様)

▶コンサート

「いま、しあわせに生きるために」

▶DVD「堀内佳」上映

▶メッセージ交換「メッセージの木に花を咲かそう」

▶ミニポスター展示

▶出張相談(こうち難病相談支援センター)


【実施概要】

日時 2016年2月29日(月) 12:00~16:00

場所 高知医療センター2階 くろしおホール

主催 NPO法人 高知県難病団体連絡協議会

共催 高知県網膜色素変性症協会


主催者感想:

高知県では第3回目の開催となるRDD。今年は、高知医療センター くろしおホールにて開催されました。

第1回、第2回に引き続き、「一人でも多くの人に希少難病の存在や患者、家族の思いを知ってもらうこと」、「病気に向き合う仲間同士がつながりあうこと」を目標に設定。様々な疾患の患者、家族、医療・行政関係者が思いを分かち合う場となりました。

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まず、高知県網膜色素変性症協会会長 林道夫氏から開会宣言があった後、「患者の声」の一人目として、カネミ油症二次被害者である中内孝一さんからこれまでの半生を振り返ってお話をいただきました。お母さまのこと、ご自身がたどってきた道、病気ゆえのつらい体験や抱えてきた思いなど、切々と語ってくださる姿に、病気は違えど共感を覚えた方も多かったのではないでしょうか。

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その後、会場の雰囲気はがらりと変わり、ステージに登場したのは土佐教会のゴスペルフラの皆さん。賛美歌にあわせた華やかで優しいダンスに、場内は温かい雰囲気に包まれました。

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「医師の声」を代表してお話しくださったのは、開催会場でもある高知医療センターの吉川清志院長です。吉川先生は長年、小児医療の現場で難病の子どもたちを診て来られた先生で、『患者、家族、医療関係者が一緒になって病気に向き合っていきましょう』という心強い言葉をかけてくださいました。

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その後、今年のメインイベント、堀内佳さんのコンサートがスタートしました。堀内さんは全盲のシンガーソングライターで、命や人権などを主なテーマに、国内・海外と精力的にギター弾き語りのコンサートを続けているアーティストです。今回は「いま、しあわせに生きるために」をテーマに、1時間半のステージを披露してくださいました。独特のギターの弾き方、音色、心の奥まで響く歌声、そして歌詞に込められた強いメッセージ・・・場内はあっという間に佳さんの世界に惹き込まれていきました。そして歌の合間には、軽快なトークや佳さんの様々な体験談などが盛り込まれ、笑顔あり・涙ありの心打たれる時間となりました。

来場者のお一人が、『佳さんの前向きな生き方に元気づけられた。僕もまだまだがんばらないといけないね。今から抗がん剤治療に行ってくるよ!』と会場を後にされた姿がとても印象に残っています。

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そんなコンサートの余韻も冷めやらぬ中、引き続き「患者の声」として2人の方にお話をしていただきました。

網膜色素変性症の患者であるTさんからは、『病気で本当につらい思いをしたが、同じ病気の仲間の存在が自分を救ってくれた』というお話を、また膠原病患者のIさんからは、『病気のことをもっと社会に理解してもらえれば、患者は生きやすくなる。力を合わせていければ』というようなお話をいただきました。

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最後は、小児がん治療の最前線で命と向き合い続けている小児科医・細谷亮太医師と子どもたちのドキュメンタリー映画「大丈夫。」の上映を行いました。病気があっても輝き続ける命の尊さ、力強さを感じさせてくれる内容でした。

そして午後4時、予定時刻を迎え、NPO法人 高知県難病団体連絡協議会 理事長の竹島和賀子の挨拶で、RDD2016 in Kochiは無事閉会しました。

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今回のRDDは高知県の医療の要である高知医療センターにて行われましたが、イベント開催時間中、休憩の時間などを利用して、医師や医療関係者の皆さんも数多く会場を訪れてくださいました。

また、堀内佳さんのコンサートを企画・実現してくださった共催の高知県網膜色素変性症協会からは、特に多くの患者や家族の参加がありました。『今日この場で同じ時間を過ごせて本当によかった』『元気をもらった』など感想やメッセージをたくさんいただき、スタッフが代筆して「メッセージの木」に貼らせていただきました。

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今回の会場ではスペースや設備の関係で大判ポスターの掲示ができなかったため、RDDの趣旨や様々な最新情報などの資料は、椅子に座って手元で読んでもらえるように工夫しました。大きなポスターが並ぶ壮観さはなかったものの、こういう方法も体力的なしんどさをお持ちの参加者には有効ではないかと思いました。一方で、視覚障害のある方のための資料や補助ツールまでは準備できなかった点は、申し訳なく感じました。

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希少・難治性疾患とひとくくりに言っても、そこにいる仲間はそれぞれ様々な病状や障害、困りごとを持っています。病気に向き合っていこうという思いを共有し、一緒に力を合わせていくためには、自分と違う病気のことをもっと知り、必要な配慮を当たり前にさりげなくできるようにならないといけないなと、あらためて感じました。

最後になりましたが、今回のイベントでは、今年度からスタートした「こうち難病相談支援センター」のスタッフの皆さんに、多大なご協力をいただきました。専門相談員の方が「出張相談」も行ってくださり、別室相談までの希望者はなかったものの、来場者に積極的に声掛けをして悩みや思いを聞いたり、交流を図ったりしてくださいました。専門相談員さんと話した患者さんやご家族は、皆さん笑顔でお帰りになられていました。

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その他、患者の声やゴスペルフラの音響までボランティアでご協力くださった堀内佳さんのコンサートスタッフの皆様、会場準備にご助力くださった高知医療センターの事務の皆様、ボランティアの皆様にも心より感謝いたします。

難病法の改正により対象疾患も大きく拡大しています。これからもRDDの輪を広げ、多くの仲間や人々とつながりながら、希少・難治性疾患を取り巻く医療環境の改善や、病気・障害があっても誰もが自分たちらしく生きていける社会の実現につなげていきたいと思っています。


企画名:

RDD2016 in Kochi

主催:

NPO法人 高知県難病団体連絡協議会

共催:

日本網膜 色素変性症協会高知県支部

開催概要:

開催時間
2016年2月29日(月)12:00~16:00
開催場所

高知医療 センター 2階 くろしおホール

〒781-0111 高知県高知市池2125−1

TEL 088-837-3000 FAX 088-837-6766

開催プログラム
(開催メッセージ)

 今年で3回目となる「RDD2016 in Kochi」。今年は、高知医療 センター2階「くろしおホー ル」にて開催します。医師による講演、 患者の声の発表のほか、全盲のシンガーソングライター堀内佳さんのコンサートや、讃美歌やゴスペルソングにあわせて踊るフラ ダンス「ゴスペルフラ」の講演など、盛りだくさんの企画を準備しています。

 お時間のある方は ぜひお越しください。高知医療センター に入院されている患者様やご家族も、よろしければぜひ、のぞきに来てくださいね。詳細につきましては、決まり次第、掲載いたします。
参加対象者
希少・難治性疾患を含む様々な疾患を持つ患者、その家族、 医療・福祉関係者、その他、RDDに興味をもってくださったすべての方々
入場料
無料
問い合わせ先
NPO法人 高知県難病団体連絡協議会(担当:横山)
〒780-0062 高知市新本町1丁目14-6 1階
TEL 088-855-6258  MAIL yokoeri.sun2@gmail.com