Rare Disease Day in 高知(KOCHI)
Rare Disease Day in 高知(KOCHI)は、盛会にて終了いたしました。
ご来場いただきました皆様、誠に有難うございました。
主催:
NPO法人 高知県難病団体連絡協議会
開催レポート
イベント①「RDD2019 in Kochi」
10:00 医療講演会1:ALSってどんな病気?
「ALS治療と在宅医療について」中澤 宏之医師(南国病院)
11:15 交流会
12:10~12:50 フラダンス(マカナ・オカ・アイナの皆さん)
13:30 医療講演会2:子どもにもリウマチがあるの?
「小児膠原病、特発性若年性関節炎の診断と治療」武井 修治医師(鹿児島大学)
14:45 交流会
◎常時実施/出張相談(小児慢性特定疾病児童等自立支援員)、アロマハンドマッサージ(ふわり)
◎展示物/患者団体ミニポスター等
イベント①「RDD2019 in Kochi」の感想/
*第6回目のRDDは、様々な疾患の患者が交流
高知県では第6回目となる今年のRDDは、こうち難病相談支援センターと連携して、ALS(筋萎縮性側索硬化症)と小児膠原病の2つの医療講演会を柱に、高知市文化プラザかるぽーとにてイベントを開催しました。専門医の先生を囲んでの医療学習や交流に加え、今年はRDDに賛同くださった2つの団体、フラダンスグループ「マカナ オカ アイナ」さんと、アロマハンドマッサージ「ふわり」さんがボランティアで参加くださり、イベントに彩りと癒しを添えてくださいました。
*午前の部:ALSってどんな病気?
まず午前中は、南国病院の中澤宏之先生をお招きし、「ALS治療と在宅医療について」と題して、病気の診断から治療薬、ロボットリハビリテーション、在宅ケアまで幅広く疾病や患者さんを取り巻く最新の状況についてお話いただきました。特にロボットスーツHALの動作原理や歩行訓練の紹介は、支援者も含め多くの人が興味深く聞き入っていました。
その後の交流会では、ストレッチャーや車椅子でご来場くださった患者さんやご家族を中心に輪を作り、日本ALS協会高知県支部の支部長・杉山加奈子氏の司会で、互いが最近の病状やや生活について語り合ったり、中澤先生に様々な質問を行ったりしました。輪の後方では、他の疾患の患者さんやご家族も混ざって話を聞かせてもらい、ALSへの理解を深めることができました。
*お昼はフラダンスと歌で、心を開放
お昼の時間帯には、フラダンスグループ「マカナ・オカ・アイナ(Makana o ka ‘aina)」から、増田眞理先生とメンバーの方々総勢9名がおいでくださりました。皆さん、ハワイの自然をイメージさせる華やかな衣装で、優しい音楽とともに指先まで気持ちのこもったダンスをご披露くださいました。また後半には、来場者も参加して「花は咲く」(東日本大震災の復活支援歌)を歌い、その歌詞にあわせた振り付けを教わって、一緒にフラダンスに挑戦しました。
40分間という短い時間でしたが、ダンスと歌を通じてみんなの気持ちが重なり合い、最後はマカナ・オカ・アイナの皆さんと参加者がハグして涙するという、素敵な交流の時間となりました。
*午後の部:子どもにもリウマチがあるの?
休憩をはさんで、午後は、鹿児島大学の武井修治先生をお招きし、「小児膠原病、特発性若年性関節炎の診断と治療」と題して、特に若年性突発性関節炎や全身性エリテマトーデスを中心に、小児膠原病の最新の治療や薬、医療の今後についてお話いただきました。中でも、近々、保険適用される見通しだという新薬の情報には、参加者もメモを取るなど熱心に耳を傾けていました。
交流会では、全国膠原病友の会高知県支部の支部長・竹島和賀子氏がファシリテーターとなって、武井先生を囲んで様々な話題について質問や意見を交わしました。今回参加された方々は子どもさんの年齢も未就学児から成人まで幅広く、小児疾患には治療だけでなく、ライフステージの移行とともに就学・思春期・就労・結婚・妊娠といった多様な課題があることをあらためて実感しました。
*合間にアロママッサージで癒されて
多彩なプログラムが催される中、会場内では常時、アロママッサージの「ふわり」さんによる無料ハンドマッサージも行われており、多くの参加者が施術を楽しみました。今年は男性の希望者が多かったのが印象的で、ふだんはあまり触れることのないアロマの香りに包まれて、心も身体も癒されている様子が伺えました。
また、高知県や高知市の小児慢性特定疾病児童等自立支援員による出張相談も行われており、困った時の一番の相談先として大変心強く感じました。
*いろいろな疾患の患者・家族や支援者がつながった今年のRDD
ALS、膠原病、パーキンソン病、レックリングハウゼン病、網膜色素変性症、リウマチ、血管腫・血管奇形、クローン病、オストミー協会など、例年以上に多くの疾患の患者・家族・支援者が交流することができた「RDD2019 in Kochi」。自身の疾患だけでなく、多様な難病や希少疾患があることを知り、病気が違っても悩みや想いを共有することができました。また逆に、自分が想像していなかった問題や困りごと、障壁が存在することも知り、手を取り合って社会への投げかけや啓発活動を継続していくことの必要性を再確認できました。
最後になりましたが、今回ご協力いただいた南国病院の中澤宏之先生、鹿児島大学の武井修治先生をはじめ、マカナ・オカ・アイナの皆さん、ふわりの皆さん、そして患者さんやきょうだい児・ご家族、医療・福祉関係者、高校生ボランティアの方々、RDD日本開催事務局の皆さん、お世話になったすべての方に心から感謝を申し上げます。
イベント②「第21回ふれあいじんけんフェスタ ブース出展」
*じんけんフェスタに、2回目の出展!
12月10日の世界人権デーにあわせて開催される「じんけんフェスタ」は、様々な人権問題への意識啓発を目的とした県内最大規模の動員数を誇るイベントの一つです。今年は12月9日(日)に高知市中央公園で行われ、そこに私たち高知県難病連も2回目の出展をさせていただき、RDDの周知と難病患者・家族への理解を広げる啓発活動を行いました。
*人権をテーマに多くの人とつながる
当日の来場者数は約8,000人。会場内では、子どもたちによる人権ミュージカルや介助犬デモンストレーション、各団体のブース展示、人権クイズに答えるスタンプラリー、中村中さんのトーク&ライブなど様々な角度からの啓発イベントが行われる中、多くの市民が高知県難病連のブースにも立ち寄ってくださいました。
ブースでは、RDD啓発ポスターの展示やチラシ配布をはじめ、全国パーキンソン病友の会高知県支部のリハビリ畑で採れたさつまいもなどの野菜の販売、難病や小児慢性特定疾病の出張相談などを実施。「私も〇〇〇という疾患で、ちょっと話が聞きたい」「チラシをもらいたい」という当事者やご家族の方、「こんな活動あるんですね。初めて知りました」という大学生など、多くの方に患者の存在やRDDの活動を知っていただくことができました。また、高知県の人権啓発キャラクター「ここるん」とも楽しくふれあいました。
*希少・難治性疾患のことをもっと広く知ってもらうために
昨年、「難病の患者に対する医療等に関する法律」(難病法)の成立を記念して、5月23日が日本国における「難病の日」に制定されました。それは、これまでの患者の治療環境や地位向上に向けた活動の一つの足跡であり、次への新たなステップとなる日です。
一方で、「世界希少・難治性疾患の日(RDD)」は、うるう日(2月29日)という希少性に希少疾患の患者の想いを乗せてスウェーデンから始まった活動。いずれは、12月10日の世界人権デーのように、国連に承認された国際デーとなり、世界中の患者や市民をつなぐ日となることと願ってやみません。
一日一日を大切にしながら、来年以降もまた「じんけんフェスタ」と「RDD in Kochi」で、疾患や患者を取り巻く医療環境や社会環境の向上に向けた活動を実施していきたいと考えています。
主催組織の属性:
都道府県難病連
イベント参加人数:
イベント①「RDD2019 in Kochi」47 名
イベント②「第21回ふれあいじんけんフェスタ ブース出展」100名以上
参加者の傾向:
イベント①「RDD2019 in Kochi」
・年齢(任意):10代~70代、特に40~60代が多かった
・性別(任意):男女は同じくらい
・属性(必須):患者(全体の5分の1)、家族(5分の2)、保健医療福祉関係者(5分の1)、
一般(5分の1)
家族の参加が多かった
イベント②「第21回ふれあいじんけんフェスタ ブース出展」
参加者総数が多く、傾向は分析できない
RDD2019を通して誰・何とつながれましたか:
イベント①「RDD2019 in Kochi」
・病気と向きあう仲間同士(患者、患者)つながれた
・周囲で支えてくれる支援者や、医療・福祉関係者とつながれた
イベント②「第21回ふれあいじんけんフェスタ ブース出展」
・行政の人とつながれた
・いろいろな障害者・高齢者・子どもたちを支援する団体とつながれた
・地域社会で暮らすいろいろな人とつながれた
メディア掲載実績:
①高知新聞「難病患者や家族ら交流――高知市で講演、イベント」2019年2月25日朝刊
②高知新聞「難病患者や家族ら交流――高知市で講演、イベント」2019年2月25日
https://www.kochinews.co.jp/sp/article/256447/
今回のRDD企画にかかった費用の捻出元(一番額の大きいもの):
他の団体からの助成金・補助金
今年の課題と来年への展望など:
昨年度も報告書に記入した以下の3点。
①来場者の獲得→公共交通網の弱い地方で、わざわざ出かけてきてもらうための仕掛け、あるいはわざわざ出かけなくても“ついでに”参加できる企画の工夫
②継続的な予算確保
③将来的なイベントの位置づけ→国際デーへの承認を期待
フォトライブラリー:
開催情報
企画名:
RDD2019 in Kochi
開催日時:
2019年2月24日(日)
開催場所:
高知市文化プラザ かるぽーと
〒780-8529 高知県高知市九反田2-1
開催プログラム:
午前
★ 医療講演会1
ALSってどんな病気︖
「ALS治療と在宅医療について」
中澤 宏之医師(南国病院)
★ 交流会、アロマハンドマッサージ体験
午後
★ 医療講演会2
子どもにもリウマチがあるの︖
「小児膠原病、特発性若年性関節炎の診断と治療」
武井 修治医師(鹿児島大学)
★ 交流会、アロマハンドマッサージ体験
★ フラダンス
<詳しい時間等はお電話でお問い合わせください>
NPO法人 高知県難病団体連絡協議会
☎ 088-856-5151(月・水・金 9:30~17:15)
参加対象者:
一般公開
開催スタイル:
公開
事前申込:
不要
参加費:
無料
ボランティア募集の有無:
現在募集は行っておりません。
参加者の皆さまへのお願い・お知らせ:
☆プレイベント:「第 22 回じんけんふれあいフェスタ」に出展決定!
- 日付:2018年12月9日(日)
- 場所:高知市中央公園(〒780-0841高知県高知市帯屋町1-11-2 )
- 内容:RDD2019 in Kochiの紹介など
お問い合わせ
NPO法人 高知県難病団体連絡協議会(担当:横山)
〒780-0062 高知県高知市新本町1丁目14-6 1階
TEL:088-856-5151
FAX:088-856-5151