〜RDD2018 in 高知は盛会にて終了いたしました。ご来場いただきました。皆様、誠に有難うございました。〜
こうち難病相談支援センターで、第5回目のRDDを開催!
高知県では第5回目となる今年のRDDは、私たち難病患者のホームベースとも言える「こうち難病相談支援センター」で開催された。こうち難病相談支援センターは開所から丸3年が経ち、難治性・希少疾患、小児慢性特定疾病を持つ患者・家族の専門的支援とピアサポートの拠点として、地域にしっかりと根を張りつつある。
今回は、日頃から通い慣れたセンターに様々な疾患の患者さんやご家族が集まり、「病気に向き合う仲間同士がつながりあう」という目的のもと、3種類の交流を行った。
メインイベントは、「難病あるある!川柳大会」
今回センターでの開催にあたり、一般の人にたくさん来てもらうことは難しくても、病名や病歴の違う患者同士がお互いを理解し合い、自分としっかり向き合う時間を持ちたいと考え、「川柳の創作」をメインイベントとして企画した。
講師は、川柳高知(高知川柳社)で活躍されている川柳冨士田三郎先生。藤田先生は30代で網膜色素変性症を発症し、現在は光をかすかに感じる程度の視力でありながらも、本業の按摩の傍ら精力的に川柳創作に励み、県内・国内の大会等で数々の受賞をされていらっしゃる“スーパーマン”。今回は、先生の“目”として奥様が同行され、句の読み上げから添削の書き込みまでを担ってくださった。
初めに「本格川柳の約束事」としていくつかの注意点を教わり、2本のお題に沿って参加者それぞれが創作の世界へと入っていった。川柳はほとんどの人が初心者だったが、優しい先生の声かけもあって気後れすることなく日頃の想いを言葉にしていくことができた。
多くの人が初創作でありながら、冨士田先生からは「とてもレベルが高い。びっくりです!」と講評をいただき、参加者にはうれしい笑顔が広がった。川柳大会の約2時間、それぞれが創作を楽しみ、心地よい達成感を得られただけでなく、初対面同士でも互いに気持ちの共有ができたことも、大きな成果だった。このような形での想いの昇華、発信の仕方もあるんだなとあらためて感じた。
ランチで交流した後は、「患者体験談リレートーク」!
ランチタイムの参加者交流をはさんで、午後からは、「レックリングハウゼン病」「膠原病」「パーキンソン病」「カネミ油症胎児性被害者」「脊髄小脳変性症」「血管奇形」を持つ30代から60代までの患者・家族がそれぞれの体験を発表し、闘病生活や患者を取り巻く現状について想いを語り合った。
その内容は、医療環境、就労、生きがい、遺伝に絡む倫理の問題、障害者差別、食害・薬害の風化の問題まで、広く深く尽きることはなかった。昨日までの自分よりも、視野がひと回りもふた回りも広がったような気持ちになった。疾患や障害は違っても、こうやってつながり合うことが大切だと、あらためて感じた一日となった。