〜RDD2017 in KOCHIは盛会にて終了いたしました。ご来場いただきました。皆様、誠に有難うございました。〜
RDD 2017 in Kochi
NPO法人 高知県難病団体連絡協議会
【メインプログラム】
11:00 開始
12:00 ☆リフレッシュタイム① アロマハンドマッサージ「はーとふわり」
13:00 ★医師の声(約30分) 本淨謹士先生(JA高知病院小児科医長)
13:30 ★患者の声(約30分) 林道夫さん(日本網膜色素変性症協会 高知県支部代表)
14:00 ★ふれあいコンサート(約50分) NPO法人こうち音の文化振興会
15:00 ☆リフレッシュタイム② アロマハンドマッサージ「はーとふわり」
16:00 終了
◎常時実施 出張相談(高知県小児慢性特定疾病児童等自立支援員)
◎展示物 メッセージ交換「メッセージの木に花を咲かそう」 ミニポスター等
4回目の今年は、JA高知病院で開催!
高知県では第4回目の開催となるRDD。今年は、南国市のJA高知病院 コミュニティホールで開催しました。「一人でも多くの人に希少難病の存在や患者、家族の思いを知ってもらうこと」、「病気に向き合う仲間同士がつながりあうこと」を目指し、様々な疾患・障がいを持つ患者、家族、医療関係者が交流し、心を通わせ合う貴重な時間となりました。
まずはじめに、高知県難病団体連絡協議会の竹島和賀子理事長から開会宣言を行った後、今年2月に亡くなられた、あけぼのクリニック院長の石本浩市先生に全員で黙とうを捧げました。石本先生は小児科医としてガンをはじめとする疾患や希少難病の治療に長年ご尽力してこられた先生で、高知県でのRDD開催には毎年ご寄付とご支援を賜っておりました。これまでへの感謝とともに、これからは私たちが先生の情熱と志を引き継いでいくことを、RDDの場で誓い合いました。
医師の声、患者の声に耳を傾ける
今年、「医師の声」としてお話ししてくださったのは、開催会場でもあるJA高知病院の小児科医長 本淨謹士先生です。本淨先生は、小児医療の現場で難病や障がいを持つ子どもや家族に長年寄り添ってこられたご経験から、『病気や障がいにとらわれて、その子自身をも見失ってはいけない。医療者も家族も、子どもの持つ本来の力を信じて支え、成功体験や自己肯定感を持てるような支援や子育てをしていこう。それが子どもたちの心の土台となるはず』という非常に本質的なメッセージをいただきました。それに対して大きくうなづきながら耳を傾ける家族の姿が印象的でした。
「患者の声」では、高知県網膜色素変性症協会代表で、病気による視覚障害を持ちながら仕事や議員活動を精力的にこなし、様々なスポーツにも挑戦しておられる林道夫さんがお話をしてくださいました。林さんは、『自分の限界を自分で決めないで。時間をかけたり周囲の力を借りたりして、できない理由をつぶしていこう。トライして人生を楽しもう』というメッセージをくださいました。発表ではウルトラマラソンに挑戦するご自身の映像を流してくださり、途中苦しみながらも立ち止まらない林さんの姿や、最後完走して伴走者と抱き合って喜びを分かち合う姿に、来場者もそれぞれの療育や闘病生活を重ねながら、深く見入っている様子でした。
ジャズとタップのコンサートは、心弾むひとときに
午後2時からは、NPO法人こうち音の文化振興会のアーティストの皆さんによる「ふれあいコンサート」が行われました。ピアノ、コントラバス、ドラムが奏でる楽しくて優しい音楽に、軽快でかっこいいタップダンスが加わり、会場の雰囲気は一気にヒートアップ(?!)。演奏を聴くだけでなく、来場者にも打楽器などが手渡され、ジャズのリズムを練習した後、一緒に演奏に参加しました。また、イスに座ったままできるタップダンスの基本も教えてもらい、みんながその場で“即席タップダンサー”に変身。プロのアーティストと一緒に、心弾むひとときを過ごしました。このコンサートには、JA高知病院に入院中の患者さんたちも訪れてくださり、病気は違うけれど同じように病気に向き合う仲間として言葉を交わし、同じ時間を共有することができました。
アロマと笑顔で癒されて また、今回のRDDには、こうち難聴相談支援センターのサロンでもお世話になっているアロマ介護マッサージ「ふわり」さんから、お二人のセラピストに来ていただき、来場者の皆さんにハンドマッサージを行っていただきました。高知県産の柚子を使用したオイルの香りに包まれながらの施術に、『アロマで気分も軽くなった』『マッサージだけでなく病気の話も聞いてもらってうれしかった』などたくさんの反応をいただきました。さらに、高知県小児慢性特定疾病児童等自立支援員による出張相談も行われ、支援員の方のさりげない声掛けに、ほっと笑顔を見せている来場者の姿も印象的でした。
一歩踏み出す2017年に
今年のRDDは、来場人数はあまり多くはなかったものの、落ち着いた雰囲気の中で病気や自分自身と向き合う貴重な一日となりました。「医師の声」「患者の声」では、お二人の講演者から、病気や障がいといった“マイナス”の要因にばかりこだわるのではなく、本当に大事なことに目を向けて一歩踏み出す勇気を学んだように思います。また、コンサートとアロママッサージでは、かたくなっていた心や身体が少しほぐれて、ふんわり軽くなったように感じました。
今年も多くの方のご厚意とご支援に支えられ、このような素敵な一日を皆さんと共有できたことに、心から感謝申し上げます。